AQUSHブログ

9月
02
2010
2010年9月02日 木曜日

以前このブログで告知させて頂きましたが、8月28日(土)にWISH2010にてプレゼンしてきました。

WISHの詳細はこちらをご覧ください。

徒然ですが、WISHに参加後の雑感をまとめてみました。

(1)参加の経緯

まず第一回のWISHの熱気に興奮して、来年はAQUSHで出たいと思ったのが全ての始まりです。当時はまだAQUSH開業前だったのですが、ソニー銀行が登場しているのを見て、金融サービスなら自分たちだって面白いプレゼンができるはずだーと思っていました。

AQUSHは開業から8ヶ月が経っていましたが、まだまだ世の中の認知度は少なく、いまだに「へえー、そんなことやっている会社が日本にあったんだ」という状況です。しかも、ソーシャルレンディングやP2Pレンディングについて誤解を受けることが非常に多いので、それを何とか変えたいーという想いがありました。昨年のWISHに来てみて、オーディエンスはウェブの分野でも相当リテラシーが高く、かつ影響力のある人が多いと感じていたので、こういう人たちに発信するのが、AQUSHやソーシャルレンディングへの認識を変えるには一番良い方法じゃないかと思ったのです。

(2)WISHで伝えたかったこと

7分間という持ち時間では十分に伝えきれなかったのですが、本当はこのようなことを言いたかったのです!

①個人がマーケットから資金調達できる時代が来た

企業が株式市場から資金調達しているように、個人だって直接お金を調達できても良いんじゃないか。そうすれば無駄なコストを金融機関に取られることもないだろう。AQUSHはそういう思いから始まりました。17世紀に始まる証券取引所から証券取引所が発展していった歴史を引き合いに、P2Pローンマーケットの可能性について説明したつもりです。

②消費者金融とは異なる顧客層、前向きな人を応援するのがAQUSH

AQUSHローンの主な資金使途は、教育、自動車、借り換えで、消費者金融に最も多い「生活資金の補填」というのは全体の10%程度しかありません。一体どういう人がAQUSHで借りるんだろうかーという疑問に答えることを目的としていました。そして、そんな前向きな人に是非AQUSHを利用してもらいたいーということもメッセージには含んだつもりです。

③ソーシャルレンディングからソーシャル"セービング"へ

最近話題の共同購入型クーポンサービスの売りは、

「皆で購入することで割引になってお客さんはハッピー、お客さんがたくさん来てお店もハッピー!」ですね。

先日この筋では深い知見をお持ちのInfinity Venture Partners小林さんと話していて、AQUSHがやっていることは、これと全く同じことなんだなと気付きました。つまり、

皆がAQUSHに参加することで、借りる人も投資する人も、皆が得する。

そう考えると、AQUSHはソーシャルレンディングよりもソーシャルセービングの方が表現としては的を得ているんじゃないかと思ったのです。ソーシャルレンディングという表現は、何で貸し手目線なの?とTwitterで呟いている人がいて、私もその点には違和感があったのですが、これならしっくり来ませんか?

実は開業前から、「AQUSHはお金版の楽天市場です」と言い続けて来たのですが、これからは「AQUSHはお金版のGROUPONです」に変えたら、ミーハー過ぎるでしょうか(笑)。でも、趣旨は分かってもらえますよね!

④金融でもウェブ系のクールなサービスがあることを知って欲しい!

Twitter、Facebook、ソーシャルゲーム、ソーシャルコマースなどで話題が独占されている日本ですが、金融にも大変革が起きようとしています。アメリカでは、シリコンバレーを拠点として、革新的なウェブの金融サービスが次々と立ち上がっています。リーマンショックの余波で元気のないウォール街から、金融のイノベーションはシリコンバレーに移ったとまで言われています。私たちはそういう歴史的な転換点にいて、日本もその波から無関心ではいられないーということを伝えたいと思いました。

また、今回私はWISH参加にあたり次のような「私のWISH」を公表しました。

「P2Pレンディングで日本は世界から3-4年遅れています。でも日本のリテール金融の市場規模は世界第2位。「AQUSH」で日本を一気に世界No.1のP2Pレンディング先進国にしたいです。さあ、一緒にお金の未来を拓きましょう!」

今回のWISHのパネルディスカッションのテーマは、「日本のウェブはいかにして世界を目指すべきか」でした。私はAQUSHにはAQUSHなりの世界への出方があると思っているのですが、とにかくAQUSHがこの業界で日本一になることが、一番の早道だと思っています。そして、日本の市場規模を考えると、その可能性は十分あります。

楽天市場は世界で最も成功したオンラインショッピングマーケットプレイスですが、楽天はその知見を活かしてグローバルに事業拡大すべく海外企業を買収しつつあります。AQUSHも日本という巨大なマーケットでNo.1を目指すことの先に世界No.1があるのではないかーと思っています。

⑤AQUSH1.0からAQUSH2.0へ

AQUSHのこれまでの実績は、P2Pレンディングが日本でも有効に機能し、借り手と投資家にメリットを提供できるということをある程度は示せたのではないかと思っています。

しかし、それは中間業者を中抜きすることによってコストメリットをユーザーに提供するという意味で、Web1.0的なものにすぎません。これはソーシャルレンディング/P2Pレンディングのポテンシャルを考えると、まだ序章にすぎないと考えています。

そこで、私たちは今後、AQUSH2.0とも言える新しいフェーズに入っていきたいと考えています。その詳細はまだお話できませんが、やはり「ソーシャル性」を高めていくことになります。

ループス・コミュニケーションの斉藤さんは、「ソーシャルコマースを深化させる、4つの視点」として次の点を上げられています。

①対話の場を提供し、ソーシャル性を深める
②生活者とともに付加価値を創造する
③生活者を支援し、生活者に信頼される
④最新のソーシャルトレンドを取り入れる

果たして、これが金融でも可能なのか?という疑問がわきます。実際にここからは、海外のソーシャルレンダーも踏み込んでいない前人未踏の領域です。ですからここからは、私たちが日本から世界に向けて"ソーシャルレンディングのベストプラクティス"を発信していく番だと思っています。日本には日本の独自のソーシャルメディアの文化があります。だからこそ、海外では真似のできない新しい取り組みができるはずです。ここはユーザーの皆さんと、一緒に未踏の大地を走っていけたらと思っています。

尚、当日のプレゼンの模様は、こちらよりご覧頂けます。

また、折角ですのでIVS2010 Spring LaunchPadの模様も見て頂くと、比較ができて面白いですよ。

(3)WISH当日の出来事

今だから言える、WISH当日のドタバタについて。実は私はWISHのパネルディスカッションや他の方々のプレゼンをほとんど見ていません。何故なら、プレゼン7分前に会場入りしたからです。会場入りと同時に舞台袖にスタンバイし、そのまま発表という慌ただしさ。

話せば長くなるのですが、朝のリハーサルで会場入りした時に、Mac用の付属機器を忘れたことに気付き、さらにプレゼン資料の大切なデータを会社に忘れて来たことにも気付き、会社(神保町)と自宅(世田谷)と会場(六本木)を行ったり来たりしながら、プレゼンを仕上げ、その間自宅やオフィスで練習して、タクシーでギリギリ会場に飛び込んだという訳です。

そのようなドタバタの中で、何とかプレゼンの格好はついたかと思うのですが、やはり練習不足でタイムマネジメントを間違えて、大切なメッセージを十分伝えきれませんでした(その分はこのブログで書いておきました)。しかし、イベントの後の懇親会では、「ちょっと詳しく話を聞かせてくれ」とたくさんの方に囲まれてお話することができたのは大きな収穫です。名古屋からも「わざわざ来たのは、AQUSHに興味があったら」ーという方までいて、本当に有り難かったです。

(4)WISH参加の結果

WISHの週末明けの月曜日にはびっくりするくらい借り手と投資家双方から取引の申し込みがありました。また、サイトへのトラッフィクやTwitterのフォロワーも増えました。AQUSHの身長が5cmくらい伸びた気分です。Twitterでの応援メッセージや会場での直接対話で得た反響から、AQUSHへの手応えも増しました。

また、これが一番の収穫なのですが、今回WISH2010に参加することで、改めてAQUSHって何だろう、今度どう発展すべきなんだろうということを深く深く考える良い機会になりました。そして、AQUSHの近未来像がはっきり見えて来ました。

あと、私以降のプレゼンを聞き、さらにその後の表彰式の講評を聞いて深く感動したことは、日本には新しいウェブサービスを凄いスピードで開発して世に出す優秀なエンジニアがたくさんいるんだなということ。最近エンジニアの獲得競争が話題となっていますが、やはり最近の成功しているウェブ系企業には必ず優秀なエンジニアがいます。幸いにして我が社にも優秀なエンジニアがいて、ほぼ全てのシステムを社内で構築していますが、彼らと一緒にもっとクールで革新的なサービスを作っていかなければと思った次第です。

最後に、WISH2010を主催されたAMNの徳力さん、甲斐さんをはじめ、スタッフの皆さん、このたびはお世話になりました。AQUSHはここから飛躍したと言われるように頑張ります。そして、またユニークなビジネスで参加できたらと思います。

AQUSHチーム 大前和徳

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